訪問マッサージ

訪問マッサージと訪問リハビリの違いとは?理学療法士が訪問マッサージに関わることのメリット

厚生労働省が提示している訪問マッサージの定義

「訪問マッサージとは、訪問する資格を有するマッサージ師等が、利用者に対して、健康増進、疾病予防、疾病治療等の目的で、その自宅等の居住する場所において、マッサージその他の方法による施術を行うものをいう。」
厚生労働省より引用

つまり、訪問マッサージは、居住する場所に訪問して、マッサージその他の方法による施術を行うことで、健康の増進や疾病の予防、治療などを目的としたマッサージのことを指します。また、訪問するマッサージ師等は、訪問マッサージの資格を有している必要があります。

厚生労働省が提示している訪問リハビリの定義

「訪問リハビリテーションとは、リハビリテーションを必要とする人が、自宅等において、その状態に合わせたリハビリテーションを受けるため、リハビリテーション職員が、訪問し、個別のプログラムに基づいて行うリハビリテーションをいう。」
厚生労働省より引用

つまり、訪問リハビリは、リハビリを必要とする人が自宅等においてリハビリテーションを受けるため、リハビリ職員が訪問して、その状態に合わせた個別のプログラムに基づいたリハビリテーションを行うことを指します。訪問リハビリは、患者の自立支援や生活の質の向上を図ることが目的となります。また、訪問リハビリを提供するリハビリ職員は、訪問リハビリテーションの専門的知識や技術を有することが求められます。

訪問マッサージと訪問リハビリの違い

訪問マッサージと訪問リハビリは、両方とも患者が自宅や施設などで受ける医療サービスですが、その目的や内容にはいくつかの違いがあります。

訪問マッサージは、疲れやストレスなどによる筋肉のこわばりや痛みを緩和することを目的としたサービスです。具体的には、指圧やストレッチ、リンパマッサージなどを用いて、体の疲れを和らげたり、筋肉のコリをほぐしたりすることがあります。訪問マッサージは、リラックスやストレス解消などの健康増進を目的としている場合が多いです。

一方、訪問リハビリは、病気やケガによって損傷を受けた患者が、生活機能を回復するために行われるリハビリテーションの一種です。具体的には、身体機能の回復や強化、日常生活動作の習得や向上などを目的として、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などが患者に合わせたトレーニングや指導を行います。訪問リハビリは、病気やケガなどで生活機能が低下している人々の日常生活の質を向上することが目的となっています。

簡単にまとめると、訪問マッサージは健康増進を目的としたリラクゼーションサービスであり、訪問リハビリは生活機能回復を目的とした医療サービスとなります。

あん摩マッサージ指圧師とは

あん摩は、手技を使って筋肉や関節を揉みほぐし、疲労回復や健康維持に役立つマッサージ技術です。指圧は、指や手の圧迫で身体のツボを刺激し、血行を促進して疲れや不調を改善する技術です。あん摩マッサージ指圧師は、この2つの技術を組み合わせて、患者の身体状況に応じたマッサージを行います。

理学療法士とは

​理学療法士は、患者の身体機能を評価し、その機能低下の原因や状態を把握します。その上で、患者に運動や筋力トレーニング、ストレッチ、マッサージなどの運動療法や、電気刺激、熱療法、冷却療法などの物理療法を施し、患者の身体機能の回復や向上を促します。

作業療法士とは

作業療法は、患者が行っている日常生活動作(食事、入浴、着替え、掃除など)を通じて、患者の身体的・精神的・社会的な問題を改善し、機能回復や社会復帰を促すものです。作業療法士は、患者の状態を評価し、患者が行っていた日常生活動作を再学習するためのプログラムを立て、個別に指導します。

言語聴覚士とは

言語聴覚士は、言語障害や発音障害、聴覚障害、コミュニケーション障害など、さまざまな言語や聴覚に関する問題を抱えた患者に対して、診断や治療を行います。具体的には、言語療法、聴覚訓練、コミュニケーション訓練などを行い、患者の言語や聴覚機能を改善することを目指します。また、食事や嚥下の問題を抱えた患者に対しても、食事訓練や嚥下訓練を行います。

言語聴覚士は、病院やリハビリセンター、幼稚園や小学校、特別支援学校、障害者福祉施設などで活躍しています。また、発達障害や知的障害、高齢者に対する認知症の早期発見・早期介入なども行います。

言語聴覚士には、コミュニケーション能力や観察力、問題解決能力、柔軟性が求められます。また、最新の医療技術や知識を学び続けることが必要です。言語聴覚士は、患者の言語や聴覚機能の向上を促し、生活の質の向上に貢献する重要な役割を担っています。

訪問マッサージを受けるメリットとは

  • リラクゼーション効果
    マッサージは、筋肉の緊張をほぐすことで、ストレスを解消し、リラックス効果が期待できます。また、血流が促進されることで、疲労回復や代謝アップにもつながります。
  • 健康維持・予防効果
    定期的に受けることで、筋肉のコンディションを整えることができます。また、筋肉の緊張がほぐれることで、身体の歪みを改善し、姿勢や運動能力の向上にもつながります。これらは、怪我や病気の予防につながることが期待されます。

訪問リハビリを受けるメリットとは

  • 身体機能の回復・改善
    リハビリを定期的に受けることで、身体機能の回復・改善が期待できます。例えば、骨折や手術の後などで筋力や可動域が制限されている場合には、リハビリによってその制限を緩和することができます。
  • 生活の質の向上
    身体機能の回復・改善によって、日常生活をより快適に過ごすことができるようになります。また、リハビリを受けることで、身体の健康状態やケア方法についても理解が深まります。
  • 再発予防
    リハビリによって、身体の機能を正常な状態に戻すことで、再発予防につながります。また、リハビリによって、自分自身でもケアができるようになることで、より健康的な生活を送ることができます。

理学療法士とあん摩マッサージ指圧師が協力するメリットとは

  • サービス提供の幅が広がる
    理学療法士は筋肉や骨格、神経系の機能回復を専門とし、あん摩マッサージ指圧師は手技療法を中心に筋肉の緊張緩和や血流改善を行います。両者が協力することで、病態に合わせた総合的な対応ができるため、サービス提供の幅が広がります。
  • サービス提供の質が向上する
    理学療法士が行う運動療法などで筋力や関節可動域の改善が進むと、あん摩マッサージ指圧師が行うマッサージなどの手技療法で緊張を緩和しやすくなります。このように、お互いのサービス提供が相乗効果を生み出すことで、質が向上します。

以上のように、理学療法士とあん摩マッサージ指圧師が協力することには、サービス対応の幅が広がり、サービス提供の質が向上し、ご利用者さまへの負担が軽減されるなど、多くのメリットがあります。

筆者の経験による、理学療法士が訪問マッサージ関わるメリット

筆者であるアルメール在宅リハビリの管理者井上は、これまで訪問マッサージのリハビリアドバイザーとしても複数事業所と契約して対応させていただいております。

その中でこれまでの経験上、最大のメリットは、下記の通りです。

  • 対応できる疾患が増えること
  • 身体機能だけでなく、家屋環境や福祉用具、義肢装具の調整が可能となる
  • 他職種との連携が取りやすくなる
  • あん摩マッサージ指圧師が、リハビリのノウハウを学ぶことができる

以上が挙げられます。

場合によっては、理学療法士が関わっているというだけで集客につながることも珍しくありません。

本質的なところを考えれば、ご利用者さまにどれだけ良いサービスを提供できるか。ここが全てであると思います。資格によって得意不得意があり、その部分をお互いに補い合いながらサービス提供することが一番重要です。

アルメール在宅リハビリマッサージは、理学療法士とあん摩マッサージ指圧師が協力し合ってサービス提供する訪問マッサージです。

リハビリとマッサージの相乗効果を是非ご体験いただければ幸いです。

ケアマネージャーをはじめとした、関係者の皆様、是非一度ご用命いただけますと幸いです。

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